ザ・フー『四重人格』ツアー初日、フロリダ州サンライズ、BB&Tセンターより『リアル・ミー』
サイモンがツアー前のインタビューで「ロジャーとキーの変更を検討している」と話していた通り、キーをCからAに下げて演奏された。
今回のツアーは（サイモン曰く）1996年の『四重人格』ツアーを分析し、テクノロジーを駆使したピッチやテンポの工夫が随所にあるようだ。
（最も『リアル・ミー』に関しては、ロジャーのソロツアーで既にCからAへ下げられていた）
ピート・タウンゼント自身もツアー前のインタビューで、「（四重人格は）ギターで弾くにはどうってことないが、歌うのはキツい。それも『全部（の曲）』が」と何度か言っていただけに、どの曲にどれだけの変更が加えられるのか、非常に気になっていた。
今回一番注目していたのは『愛の支配（Love Reign O'er Me)』のキーが下げられるかどうか。
ロック史上最難関とも言える曲であり、ロジャーのキャリアを代表する名ボーカル・パフォーマンスでもある。
（2008年日本ツアーではオリジナルキー通り）
それがなんと・・・
まだオリジナルのままだった！
史上最高のライブアクトとして評判の高いザ・フーというバンドが、まだその地位を他に譲らず、頑として君臨している。
前人未到のロックンロールの崖っぷちに立ち、更なる上を目指して練りに練り上げたショーをやっている。
それなのに、こんなに日本では話題にならないなんて。
トミー日本ツアーで最前列でずっと座ったままだった音楽業界の方たちの意見を聞いてみたい。
ロジャーは自分の歌に熱中しているようだが、トミーツアーのレビューに書いたように、ここでもまたキチンと指示を出している。
この『四重人格』、是非日本でも観てみたい。
サイモンのカナダツアーが引き続き3月から始るから日本に来る可能性は低いかもしれないが、出来るだけ地道に日本にも根強いファンがいることをアピールして行きたい。
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今回のA；
2010年にロイヤル・アルバート・ホールで行なわれたTCT『四重人格』コンサート（C）
日本公演直後のテレビ『ジミー・キンメル・ショー』（A）
Roger Daltrey Performs Real Me On Jimmy Kimmel Live