2010年9月、スティーブン・サットンさんは15歳でがんと診断され、2012年12月には治る見込みがないと医師の宣告を受けました。
そこでスティーブンさんは「死ぬまでにやりたいこと」のリストを作り、翌2013年1月にStephen's Storyというフェイスブックのページを立ち上げます。
「スカイダビングで寄附」(達成)、「僕より大きい動物にハグする」(象にハグして達成)、「ギネスに載る」(ハートサインをする人の数で達成)等の目標と共に、TCTに百万ポンドの寄附をしようと決意しました。
彼の親指を立てるジェスチャーのサムズ・アップ写真は多くの人々の共感を得て、携帯から寄附を呼びかけるカードを持った人達(ロニー・ウッド等のセレブを含む)の写真がツイッターなどのSNSに広まりました。
スティーブンさんの死後も寄附は寄せられ、現在4百万ポンドにも及んでいます。
スティーブンさんのウィットに富む言葉をいくつか引用します。
「がんを僕のちょいワルな彼女にしてるところ」
「人生が時々公平じゃないってことが僕のモチベーションみたいだ、もっと世の中をよくしてやるぞ、ってね」
「悪いことは起きる、でもそれにどう対処するかで君が本当は何者なのかを決めるんだ」
「毎日が善いひとになって、人生でポジティブな何かをするチャンスだよ」
「素晴らしく勇気ある青年だった。スティーブンは世界中のティーンエイジャーに感銘を与えた。彼の短い人生は、これからも影響を及ぼしていくだろう。御家族にとっては大変辛いことだが、彼はとても溌剌としていた。そんなに重い病状だなんて思ってもみないだろう。信じられないほど気立てが良くて、病気を隠さないように、他のティーンエイジャーを励ましていた。ティーンエイジャーが必要なケアを受けられるよう、世間にはスティーブンのような良いお手本が必要なんだ」ロジャー・ダルトリー
このような絶望的な状況の中で、微力と思われがちなティーンエイジャーが何かを生き甲斐に変えられる、それこそがこのチャリティの意義なのかもしれません。
ロジャーとピートが行なっていることが、少しでも多くの皆様の目にとまりますように。