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労働党の移民政策への批判が反響を呼び、一部ではポーランドに対する差別主義との声もありました。部分的な日本語訳もネット上に出ています。
全編を読むと、移民政策についてはインタビューのごく一部で、イギリス独立党ナイジェル・ファラージュ党首への投票の可能性を尋ねられ、中立を保ったような印象。むしろ、劣悪な労働環境や低賃金に対する不満が、何の落ち度もないポーランド移民に向けられるのを危惧しています。
ドラッグをやらなかったゆえのバンド内の孤立、チャリティ活動など、「ロック・レジェンド」ロジャー・ダルトリーの軌跡を追う、ファンには良く知られた出来事が掲載されていますが、そこはやはりロジャーらしい発言も散りばめられていますので、少しご紹介します。
・未だにスマートフォンじゃない。
(記者曰く)文字予測変換機能もないジュラ紀時代の、お宝鑑定団で見かけるような携帯(本人同意)
「こういったもんの前はそれで間に合っていたし、人生は喜びに溢れていたもんだ。もっとやることがあって、ちゃんと成し遂げていた。今じゃ何もしていないのに忙しくて、じっくり考える時間もなければ夢みる暇もない。ちゃんと内なる自分と向き合うようにしないと、何が何やら分らなくなっちまうぞ」
・政治家のツイッター利用
「朝に何を食ったとか何色のスーツを着ているとかの前に、いい仕事ができるように考えるべきだろ」
・キース・ムーンとツイッター
「ムーニーなら思う存分楽しんでいただろう。ツイッターが命すら救っていたかもしれない。飲んだくれなくても、あいつを楽しませてくれていただろうから。物理的にやらずに済んで、全部空想の世界で暮らせただろうね。ちゃんと何もかもでっちあげてさ、だろ?」
・1996年、ゲイリー・グリッターが振り回したマイクスタンドで眼窩骨折した左目は、未だに目薬が必要
「次の日は目ん玉をアイパッチで押さえてステージに立ったんだ。顔からはみ出してきやがるんでね」
(一年前のBBCラジオでは「高音を出そうとするたんびに目ん玉が飛び出しそうになったぜ」と話していました)
・(過激な話題のある)若手ミュージシャンについて
「俺たちは備品を粉々にしたもんだが、彼らは自分自身を破壊している。気の毒だと思うよ。何かリアリティのある感覚にしがみつこうと、もがいているのがわかるから。有名になるってのは、この世で一番おかしなことなんだ、みんなが違う風に扱うからね」
・ピートについて
「お互いの家を行き来したりはしないんだ。ピートは扱いにくくなることがある。目隠しをして、靴底に釘を打ってある靴を履いて、地雷原を歩き回るようなものさ。俺に言えるのはそれだけだよ」
・・・と言いつつも、ピートの音楽との繋がりについて語り、記者によると、イベントに「別々に」あらわれ、レッドカーペットで「別々に」活動した二人は、その後控え室でハグをし、近況を語りあい、そこには誰も入り込む余地がなかったようです。
超レジェンドな人物を前にした記者の緊張と、決死の覚悟で体当たりした瞬間に玉砕、予想だにしない一歩上を行く思考に終止圧倒されっぱなしな様子が伝わって来るインタビュー。
折角の思いつきを伝えようとしても、ロジャーがもう去ってしまったところで終わります。