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ザ・フー、ツアー・メンバーのザックスターキーを解雇

投稿日:2025年4月17日 更新日:


 

2024年RAH

 
Zak Starkeyのツアーメンバー脱退について、日本でも大きな話題になっています。
大元は英紙Mirrorの独占記事で、そこに書かれた情報があっという間に世界に拡散しました。
https://www.mirror.co.uk/3am/celebrity-news/rock-legends-who-sack-drummer-35061988?

その内容とは、ザ・フーの広報担当が「3月にロンドンのロイヤル・アルバート・ホール(以下RAH)で行われた2公演を最後に、Zakが去ることに全員一致で決定した。バンドは心から彼を尊敬している。今後の幸運を願う」と述べた、というもの。この決定はZakを動揺させたそうで、消息筋によると、「ドラム演奏の基準が期待値に達していなかった」とあり、それと共に、1月にはZakに脚の血栓ができたことも書かれています。

当のZakは、自身のインスタに数日前からこの件を匂わせる投稿を繰り返しています。
特に、架空のバンドの話のように『ソング・イズ・オーヴァー』の曲を添付した「RAHでの過剰な演奏(Overplaying)により、正式にドラム奏者を変更すると聞いた」という投稿には、ロジャーと二人の写真が使われています。コメントには、ロジャーの息子のジェイミーが「君抜きなんて想像できない」とコメントし、Zakの奥さんもそれに「いいね!」をつけています。
https://www.instagram.com/therealzakstarkey/p/DIXFvfGxnmB/

その後、Zak本人の声明がVarietyに掲載されました。

「ザ・フーで過ごした30年近くをとても誇らしく思う。ゴッドファーザーである『キースおじさん』の代わりを務められたことは、この上ない名誉であり、これからも彼らの最大のファンであり続ける。彼らは僕にとって家族のような存在だった。1月には、右のふくらはぎに血栓ができて、深刻な医療上の緊急事態に陥った。今では完治して、ドラム演奏にもランニングにも影響はない。何十年もバンドで曲を演奏してきたというのに、あの夜の僕の演奏に問題を抱えた者がいたことに驚き、悲しく思うが、仕方ない。家族と必要な休暇を取り、5月にリリース予定のマントラ・オブ・ザ・コスモスとノエル・ギャラガーとの共作『Domino Bones』と、自分だけで執筆している自伝の完成に集中するつもりだ。どんな仕事であれ、29年間は素晴らしい期間だ。彼らの幸運を祈る」
https://variety.com/2025/music/news/the-who-fire-zak-starkey-ringo-son-1236370625/
 
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ここからは時系列で出来事を整理していきますが、ピックアップ及びキャプションは管理人の個人的な推測が含まれます。

1. 24年 ローリングストーン誌にピートのインタビューが掲載され、「ツアーメンバーを自分で選べるなら、サイモン・フィリップスと...(以下略)」と述べました。これに対し、Zakがピートにメールで不満を訴えると、ピートが「あれはソロツアーなら、という意味」と返信したのを自身のインスタに投稿。(管理人による関係あるかも?説)

2. RAH公演では、オーケストラと決別したとアナウンスがあった後、ラインナップがなかなか発表されなかった。(管理人による関係あるかも?説)

3.ブライアンがバックステージブログで、長年やってきたモニター担当に変わり、ロジャーのソロツアーで担当していた者が引き継いだことを綴る。ロジャーにはピート側のスピーカーからドラムの音が聞こえすぎてると書かれ、調整の難しさに触れている。

4. RAH公演前のリハーサルをザックがライブ配信。『ソング・イズ・オーヴァー』に時間をかけて調整。

5. Zakはそのリハーサルを配信後にアーカイブ動画としてIGに投稿。

6. Zakが公演直前に最後の曲だけを隠してセットリストを公開。

7. 公演では、ピートが「ロジャーのモニターの調子が悪い」と前置きした上で、『ソング・イズ・オーヴァー』を演奏。途中でやり直し。「キーを聞く必要があるのに、聞こえない。ドラムのブンブンいうのしか聞こえない。これじゃ歌えない。すまないな、みんな」とロジャーが説明。

 

8. 公演後、Zakがリハーサルのアーカイブ動画を削除。

9.キーボード技術者のブライアンがバックステージブログに『ソング・イズ・オーヴァー』をリハーサルしていたことの情報漏れを指摘。「どうやって漏れたか推測できるが、確かではない」と投稿。

10.Zakが意味深な投稿をし始める。

11.Mirro紙がZakの脱退を発表

12. Zakが自身の声明を発表

13. 追記(4/17)Zakが↓に該当する投稿をIGから削除し、ロジャーに謝罪

ここまでが今までの一連の流れです。
ここからは管理人個人の意見です。

まず、Zakの一連の投稿は、ツアーメンバーを去ったジョン・ラビット・バンドリックを思い出させました。噂されるところ、ラビットの酒癖の悪さに閉口したロジャーが解雇したことになっています。
当時、ソーシャルメディアではなく自身のウェブサイトで発信していたラビットは、Twitter(現 X)とFacebookのアカウントを相次いで開設、そこに意味深な投稿を連ねました。これに気がついた当時のザ・フーのウェブマスターだったロブが説得し、削除してもらったことを覚えています。Zakの奇妙な投稿に対しても、彼が生きていたら、何か手を打っていたかもしれません。
尚、昨年のソロツアーのQ&Aコーナーで、観客からラビットのことを聞かれた際に、ロジャーは「あいつのことは大好きだ。だが、あいつは問題を抱えている。あいつがどんなものを俺に送ってくるか知れば、お前らおったまげるだろうよ」と答えました。
 
追記 : 4/17、ZakはIGで、ロジャーのブリーフ姿を嘲笑う投稿や「RAHの過剰な演奏のせいでドラマーが交代」という投稿を削除し、新たにロジャーへの謝罪を投稿しました。

偶然ながら、管理人は、このニュースが拡散された日、ロジャーと親しい方とメールのやり取りをしていました。当然この件についても少し触れると、「ザックが去ってるはずだったことしか知らないよ。それも、初めてじゃないし!」と。文法的にどう考えても、「過去にもう去っていたはずだった(のにいる)」意味なのを何度も目で確認。ということは、ニュースで引用されているように、「公演後、方針に関する争いがあった」からでもなく、ZakがIGで書いているような「過剰な演奏 (Overplaying)をした」からでもなく、実は前々から脱退の話は出ていたのではないかと推察されます。

それを裏付けるように、ブライアンは自身のFB投稿で、「過剰な演奏が原因じゃない」と言及。これがチャンスとばかりドラマー達から入れてくれとリクエストが殺到していることに辟易し、「大物達とじっくり話し合ってるんだから、お前らの出る幕ないよ」とも書いています。(みんな強い)
「実際的な問題(複数形)があったんじゃないかな」とも。
 
FBのフー・グループでは、ロジャーを責める声も多く、「ロジャー、頼むからピートは解雇しないでくれ」というのには思わず笑ってしまいました。
電子ドラムの仕様が争点ではないかという声もありますが、ブライアンによれば、Zakは非常に気に入っていたようです。

取り留めなく書き綴ってしまいましたが、自分の経験から言って、何が本当の理由なのかは決して語られることはないと思われます。おそらくZak本人にさえも。ただ、「全員一致の決定」とあるからには、これ以上ツアーできない「何かーー音楽的にであれ人間的にであれーー」が両者の間に存在するようになったからには、一旦離れたほうが良い、と判断されたんだろうと思います。

これはザ・フーという音楽史上稀有なグループであり、追うべき責任、レガシーは途方もなく、そこには例えメンバーであっても個人の感情を捨てないとならないこともあるはずです。

蓋を開けてみれば、この一連の流れが、Zakのオアシス加入への一大プロモーションだった...とはならないのかなあ。そういう業界だろうから(笑)

何はともあれ、約30年という長きにわたってザ・フー蘇らせ、煌めきをもたらしてくれて本当にありがとう、Zak!ますますのご活躍をお祈りします。

余談ですが、Zakは2006年にザ・フー正式加入のオファーを断っています。そしてザ・フーには今のところイタリア2公演しか予定がないのだから、より自由な環境を生かして色々とチャレンジして欲しいです。

Zakの声明が出た後、ファンの間では次のドラマーを当てる動きが出ており、サイモン・フィリップス、ロジャーのソロツアーでお馴染みのスコット・ディヴァウアーズの名が上がっています。
 
The Real Me (ドラム:スコット・ディヴァウアーズ)

ブライアンの投稿を見ると、有名どころで新しい音楽性にチャレンジ可能なドラマーを探しているのかと思いますが、管理人はダークホースとしてベン・タウンゼント(サイモン・タウンゼントの息子でピートの甥)も可能性が0ではないと、考えます。2022年のロジャーのソロツアーに参加し、ロジャーはとても誉めていました。ジョッシュ・タウンゼント(ピートの甥)のアートワークといい、近年のタウンゼント家のザ・フー企画への進出が目立ちますし、何よりも一つのグループにタウンゼントが3人いるのを見てみたいです。
 
Young Man Blues(ドラム:ベン・タウンゼント)

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