米CBS「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーブン・コルベア」によるピート・タウンゼントのインタビュー。
好きなサンドウィッチ、最初のコンサート、体外離脱体験、アレルギーなど、生活感あふれるものから、スピリチュアルな考え方まで、面白おかしく答えています。

司会:みなさん、レイトショーへようこそ。 ピート・タウンゼント氏と一緒です。 ねえ、ピート、僕たちは知り合ってまだ間もないのに、何だか親しいような気がします。 お会いしたのは今日の午後ですが、あなたとお話するのはとても楽しいです。何年も大ファンですからね。 あなたの音楽は全部聴きました。 昔、小説版『四重人格』を読んだことがあるんです。
ピート:おお。
司会:ええ、でもまだ、自分が望むほどあなたを深く知っているわけではないような気がします。 それで、僕たちレイトショーは、「コルベア・クエスチョン」というものを考案しました。 そして、「コルベア・クエスチョン」は、人間の心を探る形而上学的で精神的な旅となるように設計されていることで知られています。
これまでにスピリチュアルな旅をしたことがあるかどうかは分かりませんが、「コルベア・クエスチョン」に答える勇気はお持ちでしょうか。
ピート:(笑)やるよ。
司会:最後には、完全に知られて明らかになってしまうことを警告しておきたいです。
ピート:俺はもう、かなりよく知られていると思うけどね。
司会:では、テストしてみましょう 。 準備はいいですか?
ピート:ああ。
(音楽)
司会:ピート・タウンゼント、「コルベア・クエスチョン」です。 タウンゼントさん、最初の質問です。 一番美味しいサンドイッチは?
ピート:パストラミ。
司会:のせるのは?
ピート:ライ麦パン。
司会:...と?
ピート:...ピクルス。
司会:ああ、僕もそれかな。それにマスタードを少しかけますか?
ピート:ああ。
司会:決まりだね、一丁上がり。
ピート:それに昨日、ニューヨークで食べたよ。ニューヨークのいいやつで、カッツ・デリカテッセンのデリみたいなのを。彼らはニューヨークで一番だ。
司会:最初に参加したコンサートは?
ピート:ビル・ヘイリー。
司会:ビル・ヘイリー・アンド・ザ・コメッツ。ロック・アラウンド・ザ・クロックですか?
ピート:1958年にね。
司会:そりゃあすごい。
ピート:それで、俺たちは古い劇場の後ろの席にいたんだが、観客が興奮するに連れて、後ろのベンチが上下に動いてた。一週間後に劇場は取り壊されたよ。崩壊する可能性があったんだ。それほどロックしてた。彼らはすごく良かった。
司会:一番怖い動物は?
ピート:どんな動物も怖いなんて考えたくないね。だが、タコはあまり好きじゃない。でも興味深いことに、今では彼らが9つの脳を持ってると聞くよ。とても頭が良いんだ。タコについてのドキュメンタリーを作った奴がいたんだけど、彼らは打ち解けて親友になったと思うよ。
司会:そうか、なぜタコを怖がるんです?誰もタコって言ったことはないですよ。随分とこれ、やってるけど。
ピート:触手だと思う。食べるときは気にしないよ、海底2万里みたいにね。それだと支配してるのは俺だってわかるから。
司会:じゃあ、リンゴとオレンジでは?
ピート:う〜ん、リンゴはアダムとイブの伝説を思い浮かべる。でもリンゴが好きだよ。オレンジも好きだけど、リンゴの方がいい。
司会:誰かにサインを頼んだことは?
ピート:ある。
司会:誰か聞いてもいいですか?
ピート:スティーブン・バーコフ。彼は劇作家だ。もっと良い人を考えさせてくれ。
司会:それでいいですよ。スティーブン・バーコフで大丈夫。
ピート:彼はイギリスの劇作家で、かなりパンクなタイプの奴だ。
司会:わかった。...死んだら何が起こると思う?
ピート:何も起こらないと思う。俺たちは、「意識」が俺たちなんであって、身体じゃないと思うんだ。だからおそらく意識は何かしらの形で続くと思う。それが俺の考えだ。言い換えれば、幽霊の話をする人は、彷徨っている本物の「人間」のことを話してるんじゃない。どこかエーテル(注:古代・中世の哲学で、天上の空間を満たすとされた物質)に辿り着いた死体のことを話しているんだ。だから意識は死んだ後も続くだけでなく、それが俺たちの本質そのものなんだと思う。俺たちの脳はラジオみたいに、俺たちと意識を繋げている。意識は周囲を漂い、俺たちを貫いている。死んだらその意識は移りゆき、多分、生まれ変わりや天国や地獄といった可能性があるかもしれない、俺にはわからない何かにね。
司会:体外離脱の経験はありますか?
ピート:(勢い込んで)あるとも。
司会:なんですと?
ピート:モントレー・ポップ・フェスティバルの後、グレイトフル・デッドの“科学者”、オウズリー・スタンリーが俺にSTP(スーパー幻覚剤)の幻覚体験をくれた。彼は家に持って帰れって言ったけど、俺は飛行機でやることにした。
それは一番の...、LSDのトリップ(幻覚体験)は2、3回しかしたことはなくて、それなりに気に入ってはいたけど、これは少し怖かった。でもまあ、俺はトリップ体験をした。俺の若いガールフレンドとキース・ムーンと一緒だったから、彼女と俺は半分ずつ分けた。キース・ムーンは全部飲んで、2、3時間ただ笑ってた。このトリップ体験で俺はめちゃくちゃになった。ひどく不快だった。全く酷かったよ。エア・ホステスは、...当時はそう呼ばれていたんだが、ちょっと豚のような顔をして、豚に変身して、通路を行ったり来たりしていた。そして、その当時は、音楽は小さなパイプから流れていた。誰か覚えてるかい?(司会者が両耳に手で何かを指す仕草)つまり、小さな音響管だ。それを耳にいれる。音楽は全部の座席から流れてきたので、全部の音楽を聞くことができた。プラグを差し込むと、座席から音楽が流れるんだ。そして、キースの方を見ると、あいつはただニヤニヤ笑ってた。自分のガールフレンドを見ると、驚くほど綺麗だったが、彼女もどこか嬉しくはなさそうに見えた。俺たちは言い続けた。「愛してる」彼女も続けた、「私も愛してるわ」「愛してるよ」だが、それはどっちでも大した違いはなかったがね。(観客の笑い)
周りを見渡したが...、
司会:愛はこの時点で救いにはならないんですね。
ピート:(『Let My Love Open The Door』にかけて?)「愛はドアを開けない」だろうね。とにかく、俺は見渡して、ロジャー・ダルトリーを見た。ロジャー・ダルトリーを見ると、あいつは神のように見えた。金色の髪をしてて、ドラッグ中毒の奴らを見て、輝くような笑顔で微笑んでる。あいつは決してドラッグをやらなかったんだ。そしてその瞬間、俺は自分の肉体を離れた。飛行機の胴体の上に上がって、一緒に空を飛んでた。神に誓って本当だ。誓うよ。そして見渡して、俺はどこにいるんだ?って思った。飛行機の上から見えたんだ。ガールフレンドが座ってるのが見えて、俺もそこにいたけど、それはまるで意識を失っているような感じだった。つまり、俺の意識は飛行機の上にあったわけだ。これが俺が意識についてあれこれ語る理由だよ。実際にやったんだから。
司会:そうですね。
ピート:それで俺は周りを見回している。何が起こっているのか考えている。それが何であろうとね。そして飛行機は雲の中を飛んでいく。俺たちが失ったものがたくさんあった。ペンとか、ペンの蓋とか、靴下の片方とか。
司会:全部雲の中に?
ピート:最近は全てが雲の中だ。浮いてるんだよ。ボタン、ボタン、...ボタンがたくさんあった、アストラル界(注:物質的なレベルまたは存在の領域から分離した、意識や精神、夢の世界として提唱される非物理的な次元。死んだ人やまだ生まれていない者の魂、天使やその他の非物質的な存在が住むと信じられている)にはボタンがたくさんあって、今なら有り余るほどのベイプ(電子タバコ)があるだろう。(観客大笑い)
司会: 確かにね。
ピート:とにかく...
司会:またはイヤフォンの片方かな。
ピート:ああ、イヤフォン1個。それにおそらくiPhoneが数台。とにかく、それで俺は何をすべきか考えているところだった。だが、面白いことにトリップ体験は止まった。サイケデリックなものが止まったんだ。そして、俺は完全に「普通」な感じがした。そして声が聞こえた。美しい女性の声で、こう言うんだよ、「ピート、まだあなたの時じゃないの」って。そして「どういう意味?」って言ったら、「あなたの時じゃない。戻らなきゃ」ってね。そして「やだね、行かないよ」って言ったら、「戻らなきゃ。他に選択肢はないの。戻らないと。私が連れて帰ってあげる」って。そしてこの声が俺を元の体に戻してくれた。その頃にはトリップ体験は少し弱まってて、快適だったけど、俺は体を離れてたんだよ。この話をコメディアンのリッキー・ジャーヴェイズに話したのを覚えてるけど、彼は「そんなんじゃ、僕を納得させられないよ」だってさ。
司会:(笑いながら)...私なら人の話に耳を傾けますけどね。
ピート:(キレたフリで)何も説得しようとなんかしてないのに!グレイトフル・デッドのオウズリーのSTP(スーパー幻覚剤)をやってみろってんだ。きっと頭が吹き飛ぶかもしれない。...(質問は)まだあるの?
司会:ありますよ。
ピート:調子出てきたぞ。
司会:好きなアクション映画はありますか?
ピート:ああ。
司会:お気に入りのアクション映画は?
ピート:どれも本当に好きだ。みんな好きだよ。アクションがあるのは何でも好きだ。お気に入りね...、えっと、「ハルク」だな。
司会:「ハルク」ですか?
ピート:そうだ。アン・リー監督版の「ハルク」だ。
司会:アン・リー監督版の「ハルク」ですって?
ピート:巨大な緑色の男がいるやつ。
司会:大きな緑の男で、パンツがグングン大きくなってくのに、絶対に破れないやつですね?
ピート:ああ、それだよ。
司会:本当に?わかりました。
ピート:何だか、彼は...、
司会:悲しんでますよね。悲しいハルクだ。
ピート:うん、彼は悲しいんだ。でも俺もハルクに変身するボタンが欲しいよ、地下鉄に無事に着けるように。
司会:怒りの爆発ですね。
ピート:ああ。
司会:まあ、いいでしょう。
ピート:変身だよ。そういうことだ。変身だ。
司会:そうですね。
ピート:うん。
司会:トランスモグリフィケーション(注:魔法や技術により、あるものが全く別のものに変わること。変身)ね。
ピート:トランスモグリフィケーション。俺のお気に入りの言葉だ。
司会:トランスモグリフィケーションが?
ピート:うん。(それが好きな人は)あまり多くはいないぞ。
司会:ご褒美もらえます?
ピート:俺だよ。ここにいるだろ。
司会:ええと、それを使える機会はあまりないですけどね。オーケー。
ピート:でも忌々しいトールキンよりはマシだろ。
司会:トールキンは嫌いですか?(観客のブーイング)
ピート:どこでそんな...
司会:待って、待ってください。大丈夫。僕はピート・タウンゼントが大好きですから、それでいいんです。あのですね、つい先日、ロバート・プラントが出てくれたんですよ。
ピート:知ってるよ。そのことを言ってるんだ。
司会:プラントとのインタビューを観たんですね。
ピート:度肝を抜かれたよ、プラントもだ。君が突然、トールキンを暗唱し始めたときはね。
司会:ええ。
ピート:本当にさ。
司会:(止まらなくなるから)その話はさせないでくださいよ。
ピート:本当にすごかったよ。
司会:(トールキンを)読んだことは?
ピート:もちろんあるさ。うん。
司会:楽しみました?
ピート:好きだよ、でも君みたいに覚えちゃいない。
司会:ええ、誰も僕ほど覚えていませんよ。あれは僕の孤独な少年時代から来てるんです。僕の孤独な少年時代は、トールキンの作品のようだった。そして、その後に離れたんです。まあ、僕の話じゃないですが。でも、僕の話をしましょうか、僕は...、魅力的ですし。
ピート:そうだね。
司会:そして僕がもっと大人になってから再発見して、真剣に取り組むようになりました。すると、もっと奥深いものがあることに気づきました。
ピート:その通りだ。
司会:トールキンは本当に「生と死」について書いていたんです。
ピート:ああ。
司会:彼は創造の美しさを受け入れること、そして自分の2次的な創造物でそれを支配しようとしたりしないことについて話していました。
ピート:その通り。
司会:それが正しいとわかっています。 (観客の笑い)
ピート:(何度か頷きながら)うん。
司会:ピート・タウンゼンドについて話してるときは、僕が正しいって言ってくれなきゃ。(ピート、眉をピクピクさせる)
あなたはフェイバー・アンド・フェイバー出版社にいたんですよね。TSエリオットと同じ仕事をしてたんですよね。
ピート:いたよ。うん。
司会:最高の仕事ですね。
ピート:そうだ。
司会:なんと。
ピート:そうだったよ、うん。
司会:数週間前に僕がやったアンソニー・ホプキンスとのインタビュー、ご覧になりましたか?
ピート:いや、見てない。
司会:見てみて。僕のことじゃなくて。彼は最後に『J・アルフレッド・プルーフロックの恋歌』の最後を朗読してるんです。
ピート:すごいな。
司会:想像つくでしょうが、彼は完璧にこなしてるんです。
ピート:うん。フェイバー・アンド・フェイバーで働いてたときの話だけど、 あれは偉大な詩人T・S・エリオットが創設した会社で、パーティーのときは、会社に関わっていた老婦人たちがみんなそこにいた。みんな僕を脇に連れて行ってこう言うんだ。「ロックスターというのがクレイジーな人達だと思った?トムを見るべきだったわね」って。トム(・フェイバー。フェイバー・アンド・フェイバー社の会長)とトム・エリオットが一緒の時だ。
司会:ええ、ええ。
ピート:それで、俺は言ったんだ、「どういう意味?」すると「彼はワイルドだったの」って。
司会:彼はワイルドだったんですか?
ピート:ああ、そう言っただろ。
司会:おお。...好きな匂いはありますか?
ピート:そうだな。え〜と、ニンニクかな。
司会:おお。生? それとも調理したやつ?
ピート:両方。でも、生のニンニクは本当に好きだ、うん。
司会:ほう。よし。一番嫌いな匂いは?
ピート:...うんち。(観客の笑い)
司会:...どんな形状でも?
ピート:ああ、好きじゃない。
司会:好きじゃないんですね。
ピート:特に...、
司会:(遮るように)ウンチのにおいが苦手な人達の一人というわけですね。わかりました。変わり者の一人ですな。OK。
ピート:うん。
司会:最初の記憶とは?
ピート:ビーチにいたこと。母によると13ヶ月だったらしい、この話が本当なら。 母にこの話をしたら、「そんなはずないでしょ、ピート。あなたはたったの13ヶ月だったのに」って。俺はビーチにいた。この話を書いたこともある。誰かに預けられてビーチにいた。おむつをしてたのさえ覚えてる。砂の中にいて、砂が目に入り、指にもついていた。そして二人の馬に乗った人がビーチを駆け上がってきた。若くて美しい人達が馬に乗ってやってきて、俺の前に現れた。俺は「神様、これは母さんと父さんだ。迎えに来てくれた」って思った。そして彼らは手を振って、それから(4文字言葉のピーという音)なんと、去っていってしまった。(観客の歓声)だから俺の短編小説集を『Horse's Neck(邦題:『四重人格』)』って名付けたんだ。おかしな話だが、昔は馬がずっと怖かったんだけど、...話を最後までしないとな、でも、最近、田舎の新しい家に引っ越したところ、隣の女性がハイランド・ポニーを飼育しているんだ。そしてこの動物たちが本当に素晴らしい存在だと気がついた。俺のことを知ってるし、俺も彼らのことがわかる。今、素晴らしいのは、俺がこれらの馬達と話ができるようになったことだ。
司会:ああ、それは素敵ですね。
ピート:うん。
司会:Athenaの歌詞の一節を暗唱。「肋骨のヘビ」のところでピートが驚いて仰反る。She is a bombのところで指をパチンと鳴らしてピートに続きを促す。
ピート:...She is a bomb.
司会:あなたの文句です。
ピート:ああ。ありがとう。
司会:あれはいい曲だ。なかなかいい曲です。(ピートに向かって)いつか聞いてみるといいですよ。
ピート:フフフ...
司会:猫派?それとも犬派ですか?
ピート:犬。申し訳ないが、猫も好きなんだ。猫にまつわる話があるよ。
司会:体外離脱した猫を飼ったことがあるんですか?
ピート:違う、違う、違うよ。でも、母は猫が大好きだった。野良猫を集めて世話することに熱心だった。俺は幼くて、鼻水垂らした子供だった。いつも鼻水を垂らしていた。俺はハーモニカを演奏していたが、あれは鼻水が出ている時に演奏するのに向いた楽器じゃない。だが、俺はベッドに座って演奏していた。6歳か7歳だったと思う。(虐待のあった)祖母の家から戻ってきて、家で幸せだった。風邪をひいたような気がしていると、母が猫を与えてくれた。風邪が治るまでの間寂しくならないように、と猫をくれたんだ。12歳の時、俺はイギリスでアレルギー検査を受けた最初の子供の一人となった。それは、猫のせいだった。(観客の笑い)それで、俺が病気になったり、鼻水が出たりすると、母は猫を連れてきてくれたんだけど、それは余計に悪化させただけだった。
司会:そうでしょうね。
ピート:ああ。だから俺は犬の方が好きなんだ。
司会:OK、これは厄介なやつだ。ここでする質問の中で最も難しい質問の一つです。あなたが残りの人生で聴けるのはたったの一曲だけ。それはどれですか?念のために申し上げますが、ずっと聴き続ける必要はないけど、音楽を聴くときはその曲か、その楽曲だけ。それは何?
ピート:『トラックス・オブ・マイ・ティアーズ』だ。あの...
司会:スモーキーですか?
ピート:スモーキー・ロビンソンの。
司会:おお。素晴らしいですね。
ピート:うん。
[
司会:完璧です。(観客の拍手)...僕が考えている数字は何でしょう?
ピート:6。
司会:まさか。
ピート:また〜、よしてくれよ。
司会:6を思い浮かべたんです。なぜ6と言ったんです?好奇心からお尋ねします。
ピート:頭に飛び込んできた数字がそれだった。
司会:それはあなたが...、
ピート:(遮り)奇跡だろ?6という数字が頭に飛び込んできたんだ。本当にすごいよ。
司会:あなたは自分の数字を当てたんですよ。(ピートが笑う)信じられないですね。どうやって「6を思いついた」ってわかったんだろう?...いいでしょう。
ピート:俺の意識だよ。そしてまだ体に繋がってるんだ。
司会:(体外離脱のとき)体に鎖のようなものを感じましたか?黄金の紐みたいな何かが?
ピート:いいや。
司会:完全に自由ですか?
ピート:ああ、完全に自由だ。
司会:ひょっとして、その声の主が誰だったのか、わかりますか?
ピート:いいや。でも、俺は天使を信じてるって告白しないと。知っているか知らないかは別として、天使というのは、必ず俺たちについている導き手だと思う。
アイルランドの女性が書いた天使の本を読んだよ。彼女は子供の頃に天使を見たそうだ。「自分の天使を知りたければ、ただ、尋ねなさい。『お願いだから「しるし」を見せてください』とだけ言えばいいのです」と書いてあった。
司会:大きな声で尋ねるんですね。
ピート:そう、大声で尋ねるんだ。だから俺は言ってみた。「お願いですから...」そして俺はコンピューターに向かって座っていた。彼女の本をパソコンで読んでたら、大きなハエが飛んできてパソコンの上に止まったんだ。それを見て、「あなたがそうなのか?」って言った。(司会者・会場にウケたのを見て、ピートも微笑む)それを見て、考えたんだ。ハエにそんなことをすれば、普通は飛んでいくだろ?でもこのハエは俺の指に乗ってきたから、それを持ち上げて、俺の相当デカい鼻の上に置いたんだ。着陸スペースが十分あったから、鼻にとまったままだ。なので、今では、自分が何か怪しい精神状態にある時は常に、周りを見渡して、「ハエはどこだ?」って思うんだ。「アドバイスが欲しいんです。フェラーリを買うか、やめとこうか?」って。ハエが必要なんだよ、とにかくね。
司会:残りの人生を5つの単語で表してください。
ピート:(しばし考え込んだ後、目を瞑りながら)....もう 一枚 レコードを 作れよ 怠け者
司会:おめでとうございます。あなたは有名になりましたよ。皆さん、ピート・タウンゼント氏でした。
インタビュー終わり
いかがでしたか?
回答の中の、エーテルに漂う意識というのは、ピートのオンライン小説「The Boy Who Heard Music」の説明でピートが描いたイラスト(天界から神がエーテル層を包み込むような姿)や、2006年のアルバム『エンドレス・ワイヤー』の収録曲『In The Either』を思い起こさせます。(国内盤解説では、ロジャーのボーカルとされていますが、ファンであれば一度聞くとわかるように、ピートのボーカルです)
ピートのユーモア溢れる回答に楽しくなりますが、個人的には、司会のスティーブン・コルベアが切れ者すぎてびっくりしました。この司会者のことは、トランプ大統領との一件ぐらいしか知識がなかったのですが、ピートですらタジタジとなる責めの姿勢。このインタビューだけでなく、ロバート・プラントやアンソニー・ホプキンスの回なども見てみると、どれも幅広い教養を示し、ゲストを徹底的に調査してインタビューに望む姿勢に驚きました。
残念なことに、このレイト・ショーは、2026年5月をもってCBSが打ち切るそうです。こんなに優秀な司会者の番組がなくなってしまうのは、とても残念です。